ISBN978-4-572-00722-3
A4変形判 192ページ
定価(本体価格5,000円+税)
写真集
「ザ・ファミリー・オブ・マン」は、1955年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の写真部長を務めていたエドワード・スタイケンによって企画された写真展です。第二次世界大戦後の世界において、「われらみな人間家族」をテーマに、人間に共通する普遍性を写真によって表現しようとした、20世紀を代表する写真展のひとつです。
スタイケンは約3年をかけ、68か国、273人のプロ・アマチュア写真家による200万点を超える写真の中から503点を選びました。愛、誕生、子ども、家族、仕事、遊び、死、戦争など、人間の生と営みをめぐるテーマごとに構成された写真は、国や民族、文化、時代の違いを越えて、人間に共通する喜びや悲しみ、希望を映し出しています。ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ドロシア・ラング、ロベール・ドアノー、ユージン・スミスら世界的な写真家に加え、日本からも木村伊兵衛、山端庸介らの作品が選ばれました。
展覧会はその後、世界各地を巡回し、900万人以上が観覧。日本では1956年、日本橋髙島屋を皮切りに全国20都市以上を巡回し、約100万人が訪れました。日本での展覧会には木村伊兵衛らが実行委員として参加し、展示空間は建築家・丹下健三が手がけるなど、戦後日本の写真界にも大きな影響を与えました。
展覧会と並行して刊行された写真集『The Family of Man』は、写真集そのものとしても画期的なものでした。アートディレクターを務めたのは、のちに『スイミー』などで知られる絵本作家となるレオ・レオーニ。大胆な見開きや写真の大小、リズミカルな配置によって、展覧会の理念と空間的な体験を一冊の本に再構成しています。
冨山房からは1994年12月に日本語版『人間家族』を刊行。このたび、刊行から30余年を経て新装版として復刻します。分断や対立が深まる現代において、異なる場所に生きる一人ひとりの姿を見つめ、その根底にある共通の人間性とは何かを問いかける本書の意義は、いまなお失われていません。
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